デスクワークによる肩こり、首の痛み,腰の違和感「以前から肩コリが辛かったが、仕事が忙しくなって首の痛みが発症してきた」
患者さま
S様(男性/36歳)東大阪市額田在住
職業:コンピューター技師
症状:肩こり、首~背中の痛み、腰の違和感・重だるさ
ご来院時の症状
症状が発症してきた当初のお話としては、デスクワークばかりと云った仕事がらどうしても以前から肩のコリは感じていたけれども、最近特に仕事が忙しくなってきてからはコリ感のみでなく首~両方の肩甲骨内側へのハッキリとした痛みが発症するようになってきたとのことでした。
痛みも勿論ですが首を動かすのもお辛そうでしたし、そもそも首の可動性が極端に減少していたために、後ろに振り返ることが難しいようでした。
また首の痛みが発症してくる前後から腰にも違和感や重苦しいダルイ鈍い痛みが、徐々に感じられるようになっているとの事でしたから、結局は全身的な過緊張状態があり頭痛や倦怠感などの不定愁訴も多くありました。
またデスクワークなどで長時間座ったままの態勢でいることで、下半身の血行が悪くなりますが、椅子の座面で太ももの後ろ側を圧迫されていることによってもやはり血行が滞り筋肉は緊張してきます。
これらのいろいろな症状の根本的な原因は、骨のズレである為にまずはこれを整えることによって、骨の間から出てくる神経の流れを良くしていきます。
そして神経の流れが良くなると、その神経が支配している血管や筋肉・内臓などの各器官がよく働くようになってきますので、体の緊張が緩和されてますます血行が良くなり疲労が早く回復するようになります。
長期間にわたって症状が発症していた場合には、自律神経のバランスも崩れていることが多いです。
余談になりますが一般的に天候病といわれるモノの多くには、自律神経のバランスが取れなくなっている方や脳の働きが鈍ってしまっている方がいます この様な方もまた、骨のズレをとることによって(特に骨盤と首)神経の流れと血行が改善されて、疲労が早く回復するようになって徐々に自律神経の症状が改善していきます。
ご来院時の症状をまとめますと、次の通りです
・常態化している頑固な肩こり
・首~両側肩甲骨内側周囲への痛み ・首と上部背部の可動性減少
・腰痛 ・頭痛や全身的な過緊張状態による疲労感、倦怠感(不定愁訴)
検査
骨盤の右の骨に古いハッキリとしたズレが見て取れました。
その他にも、骨盤の中央部にある仙骨という骨の左側にも細かいズレが数カ所見つかりました。
この骨盤部の骨のズレがあると、ここから出てくる神経が脚の方へ走っていますから、脚の血行が悪く疲労も溜まりやすく取れにくい状態になります。
また骨盤は背骨の土台部分にあたり、ここがバランスを崩していると、その上に乗っている上半身は必ず同方向へ傾いたり、バランスをとるために反対に身体をよじってしまったりします。
その為に調整はまずこの場合、骨盤部分から行っていきます。
そうしてから、背部や首へと上の方へ順次調整を進めていきます。
今回のケースでも、骨盤の大きなズレと同等のハッキリとしたズレが首にもありました。
これでは、症状は辛くなるばかりでしょう。
また前述しましたような理由から、首のズレが常態化して首周囲の緊張が著明であるために、ストレートネックになっていて顎が前へ突き出た姿勢になっています。
これはデスクワークや車の運転などしている方には、非常に多く見られるのですが、大抵は自覚がありません。
当院に来院された際に、一緒に姿勢チェックをして初めて気付くという方が殆どです。
また、顎が前へ突き出ていると頭の重みが倍増して首への負担として、のし掛かってきます!
(重心が2~3cmくらい前へ移動すると、頭の重みは2倍になると云われています。ちなみに、成人の頭の重みは大体スイカ1個くらいといわれます)
首の緊張は徐々に広がっていき、背中や腕の方にまで過緊張状態とそれに伴う血行不良が、また新たな症状を発症させてきます。
全身的な過緊張、血行不良があると、自律神経のバランスも崩れ疲労の回復が遅くなり、倦怠感などの何となく体調が思わしくない…といった不定愁訴を常に感じてしまうでしょう。
首から頭蓋骨の中へ入っていく椎骨動脈(ついこつどうみゃく)という血管の血行が滞ると、頻繁に頭痛を引き起こすようになります!
これは、首のズレを伴う筋肉の緊張が原因です。
一般には、緊張性頭痛といい「肩が凝ってくると頭痛が起こる」と言われる方は、これにあたります(T_T)
経過
1回目:骨盤から調整をして背骨の土台のバランスを整えていきます。
そうしておいてから、背中→首といった具合に段々上半身の調整へと施術をすすめていきます。
調整が進んでくると神経の流れが良くなって血行も改善してくるので、筋肉の過緊張状態が急速に緩んできます。
しかしながら、あまり急激に身体の緊張状態が緩んだりバランスが変ると、いわゆる好転反応という現象が起きやすくなります。
(好転反応ー身体の状態は好転して良くなっているのに、症状だけは新しい症状を一時的にハッキリ感じたり、強いダルサ、倦怠感、眠気などに襲われること。 どれも症状は一過性であり数日で症状は解消し、その後は劇的に身体の調子が良くなることが多いが、好転反応が強い場合は日常の生活に支障が出ることもあるのです。)
ですので、初めの頃はその患者さまの状態と反応を見極めながら徐々に調整をしていきます。
そして調整が一通り済むと、軽めの緩和操作で筋肉を更に緩めて血行を促し、同様な目的を持って硬くなっている関節を運動させたりストレッチしたりします。
ここまででも十分に効果は出て来ていて身体の緊張は改善しているのですが、この患者さまは目が非常に疲れているのとストレス性の症状という部分もお持ちのようでしたので、気功三鍼法で脳から全身へ気を流すことでこれらの解消を図りました。
(氣功三鍼法は骨格骨盤調整と別料金になるために、患者さまのご希望があれば施しております。 ちなみに少しでも、お気軽に受けて頂けるよう骨格骨盤調整と氣功三鍼法のセットプランをご用意しております。)
2回目:前回施術後から、わずかに改善してきたとの事でした。
調整はまだこれからですので、前回同様に施術を進めていきます。
骨盤から背中・首へと調整していき、緊張が緩み始めてきたところで、緩和操作と氣功三鍼法で更に血行の改善を図りました。
また日常生活での姿勢の注意点を再度説明して、仕事や自宅などでの机の高さやパソコンの位置などを、一緒に改善することがないかを話し合いました。
3回目:前回施術後からは改善の兆しが見えてきていたとの事でした。
ご自分でもパソコンの下に台を置き画面を、なるべく覗き込まないで済むように工夫され、意識的に仕事の合間やプライベートの時間などに体を動かす時間を作っているとの事でした。
骨のズレは整ってきているので、日常生活の身体の使い方や運動をしていただく事で、ズレが戻らなくなってきます。
いわば高い草木の種を買ってきても、アスファルトに種を蒔いていては芽が出てこないように、良い施術をしても日常でズレが戻る生活を続けていれば良い結果を望むことは難しいでしょう。
症状を改善させて体調を維持していくためには、それに相応しい環境づくりが不可欠だということなのです。
(仕事で不自然な体勢を取らざるを得ないような患者様は、それでも調整とストレッチや運動などで一応症状は徐々に改善します。 ただ、一日中不自然な体勢を取っていればズレは戻りやすいので、健康管理の一環として定期的な調整が大切になります。 そうすれば症状は消失して再発をみずに済むでしょう!) 施術は同様の手順で進めていきます。
まずは、まだ残っている骨のズレを調整していきます。
その後には、緩和操作と気功三鍼法を施して血行を更に促しました。
院長コメント
肩こりなどの症状は大抵、姿勢の不自然なクセが長年身についてしまっている事で起こります。
そのクセのある姿勢の根本的な問題は骨のズレによることは間違いありません。
ですので、これを調整しなくてはなりませんが、これだけでは多くの場合症状を完全に改善するには不十分なのです。
姿勢のクセを直すための環境が必要になります。
そのための方法は、当院で説明指導させて頂きます^ ^
施術と並行して行っていただければ、必ず良い結果が得られます。
また例えば知らないうちに無意識に足を組むクセのある方は、骨のズレによる筋緊張のアンバランスがある為に、正しい姿勢を取ろうとしても正しい姿勢がその方にとっては不自然であり違和感を覚えてしまいます。
そうすると、ご自分の体がよじれている方へ姿勢を沿わせる様にすると楽なので、つい脚を組んだり体をよじったりしてしまうのです。
ただその様な習慣を続けていると、いずれ骨のズレが顕著になって症状が発症してくるでしょう。
これを解消するには、調整をして骨のズレを整えることで正しい姿勢が無理なく楽にとれるようになり、違和感を覚えることが無くなってきます。
またそうしておいてから後は、知らないうちに身についてしまっている習慣になっている姿勢のクセを直す為の、日常生活で注意するべきポイントを説明させて頂きます!
それと、ズレが戻らない様にするのに体をよじってしまいそうになったら、患者様自身で気をつけて頂く為の意識づけも大切になります。
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